和紙染め&水路用溝掘り

先週には大型台風の直撃があり、その影響が心配されたものの、幸い大きな被害を受けることなく夏休みをむかえることができた男木島では連休には海開きもありました。夏ならではの楽しみにワクワクしますね。開館目標の8月が迫り来る中、男木島図書館の改修作業もオープンに向けて地道ながらも着実に進んでいます。今回は、7月12日に行った作業の様子をお伝えします。

 

まずは前回に引き続き、和紙染め作業の様子です。

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2階の天井に貼り付けるための和紙を柿渋で染め上げ、干して水気をとばしていきます。この日は天気が良かったので1階にも柱にひもをくくり付けて干し場をつくり、計200枚ほどの和紙をあらたに量産しました。吹き抜ける風にゆらゆらと和紙がはためく風景はなんとも美しく、「男木島図書館初のインスタレーション作品っぽいよね(笑)」とこぼしてしまうほどでした。

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和紙は乾くと艶が出て、これまた上品な薄紅色に仕上がります。防虫効果を備え強度アップした和紙は今後、天井のサイズに合わせてカッティングしてから実際に貼り付けていく予定です。

 

 

午後からは人手が増えたこともあり、和紙染め作業と並行して建築作業にも取り掛かりました。

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現在ジャッキアップで入れている仮置きの柱から図書館完成後もそのまま生きてくる柱へと入れ替えるときに使う資材の寸法を見誤らないで済むように、レーザー水平器を取り出し本棚の支えになるコンクリートの高低差がどれほどあるかを確認しました。コンクリートに映し出されたレーザー線に沿ってマーカーを入れ、一定間隔で直角定規で測った高低差をメモしていくと、もっとも大きな差のあった北側のコンクリートでは左端と右端のポイントで7cmに及ぶ誤差がありました。これにはコンクリートを打った当の本人らである図書館メンバーも驚きと焦りを隠せず…と本来であればなってもおかしくないところなのかもしれませんが、実のところは「素人がするんやからこんなもんやんな〜まぁ何とかなるんちゃう(笑)」と非常に楽観的に構えていた彼ら。男木島で過ごしていると心が大らかに、そして強くなるのかもしれないという確信に近い仮説が生まれた出来事なのでした。

 

 

さてここからは、ところ変わって家周りの作業の様子です。長年の空家状態のうちに家の上手にある畑から土がなだれ込んで来たり家からはがれ落ちた土が積もったりしたことで家よりも家周りの土地の方が高くなっていたこと、そしてもともとあった排水管が全く機能していなかったことが二大要因となり、雨水が家の床下に集中して流れ込んで地盤をどんどん浸食してしまっていたので水路を設けることが以前から目下必須の作業でした。

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もともとあった排水管をノコギリで切り出して撤去し、家の東側と北側にLの字を描くように水路用の溝を掘り進めていきます。水路は地中に埋設する暗渠(あんきょ)にすることもあって目指す溝の深さは70cmほど、加えて地中には根深く残るツタや基礎石とも思われるような大きな石が散在していたことからスコップだけでは太刀打ちできないと、ツルハシまで登場する始末。側から見ると「ここは採掘現場か…?」という疑問が出てきてもおかしくないような図になっていました(笑)毎度のことながら今回もなかなかの力仕事でしたが、男性陣の皆さんの頑張りの甲斐あってこの日のうちにL字水路を確保することができ、先日の台風も難なく無事に乗り越えることができたのだと思います。ほんとうにお疲れさまでした!

 

 

最後におまけでオフショット〜。

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小豆島からご参加下さったボランティアさんの手ぬぐいに柿渋がとんでシミになってしまったので「いっその事全部染めてしまおう!」となり、オリジナルの手ぬぐいが誕生したのでした。

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この日取材に来られていた山陽放送の記者さん。お調子者の図書館メンバー曰く「カメラを上手に構えるための修行」なのだそう。こちらの記者さん、率先して作業をお手伝い下さった(だけでなく、この茶番にも笑顔で付き合って下さった)とても心優しいお方でした。ありがとうございました!

 

次回の大改修は7/25・26(土・日)に行います。ご興味・ご関心のある方は以下のボランティア申込みフォームよりお気軽にお問い合わせくださいね。

 

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