年末年始大改修ダイジェスト〈後編〉

前回の記事に続いてお送りする年末年始大改修ダイジェスト後編では、年明け後の一月前半の作業模様をお伝えさせていただきます。

■ミニキッチン増設

「本を読みながらおいしいコーヒーを飲みたい!」という図書館理事長順子さんきっての希望により、簡単な飲み物などを提供できるミニキッチンとカウンターの増設作業が始まりました。施工をおもに担当してくださっているのは、高松ご在住の一級建築士カワニシさん。実は彼、建築部隊長の大和さんと高校・大学時代の先輩後輩という関係でいらっしゃり、これまでもちょこちょこお手伝いに来てくださっては頼もしい仕事っぷりを見せてくださっていました。

普段の建築士としてのお仕事では設計がメインでご自身で手を動かすような大工仕事をする機会はほとんどないそうですが、そんな話はにわかに信じがたいほどの手慣れた工具の扱いと施工スピードで、ものの数日の間に柱を組み、窓を取り付け、屋根を葺き、内壁を打ち付けと、あっという間に屋内空間を作り上げてしまいました。しかもご自身の作業合間には、丸ノコで木材を上手にカットする自信のない女子たちをやさしくサポートまでしてくださる紳士っぷりをご披露される場面も。さすがプロはその腕も度量も一味違っておられますね。

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黙々と作業されるお姿とはかなりギャップのある超イケイケのBGMを現場では流されていたカワニシさん。

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カワニシさんが骨組みの施工に取り掛かる以前に、コンクリートブロックとモルタルで土台を固めてくださったのは男木の誇るイケメン灯台守清さん。割れた瓦など埋め込んで、廃棄物も減らしました。

外枠は完成したので、これからはシンクやコンロの設置など内部のキッチン整備と外壁打ちに取り組んでいきます。どんなミニキッチン、カウンターが出来上がるか乞うご期待くださいませ!

 

■二階梁差し替え

図書館の改修で一番ネックになる箇所ではないかとさえ言われ続けてきた二階の梁問題。雨漏りと経年劣化によって、南北に渡る計四本の梁のうち二本の一部がひどい痛み様で、差し替えするなり補強するなりどうにか手を施さなければと当初から気を揉んでいました。しかし梁となると建物の要中の要ということで、素人で触るには非常に勇気がいると手を付けられずにいたのです。いよいよこの問題を先送りにできないところまで改修作業が終盤に差し掛かってきた今、「ここは無理をせずにプロにお願いしてしまおう!」と、思い切って大工さんを高松から召喚させていただくことにしました。その大工さんとは、カワニシさんのお父さん。なんと親子揃って建築関係のプロでいらっしゃるというのだからすごいですよね。

さすが親子というだけあって、言葉数は少なくとも作業中の連携や役割分担もバッチリでした。傷んだところを切り落として寸法を合わせた新材をはめ込み、ボルトで縫い付けて梁の差し替えを完了させるまでのお仕事は華麗なほどに早く、二日足らずで見事に梁は生き返ってしまいました。これまでやきもきした状態が長かっただけに、「あれ、こんな簡単にできちゃうものなの…?」と良い意味で拍子抜けさせられてしまったほど。カワニシ親子、恐るべしです。

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ずっしりと重く立派な差し替え用の木材は、男木島にあった古材を利用しています。

 

■吹き抜け完成

カワニシ親子の巧みな匠っぷりは、二階東側の反面の床を抜いて吹き抜け空間を新設するところでも如何なく発揮されました。ベリッベリッと床を剥がす音が館内に響き渡ると同時に、粉塵がまるでスモークをたいたように空中を舞って視界を遮りました。その様子を離れたところで見聞きしていた図書館メンバーやボランティアさんが口々に呟いていたのは、「(作業中に出る)音が素人がするんとは全然違う」ということ。建物の構造を知り尽くされたプロが故に、ここは躊躇なく行ってしまって大丈夫だと判断されてのことだったのでしょうか。こちらの作業はものの一時間ほどで終了し、やわらかな光の入る吹き抜け空間が完成。漆喰を塗った壁にも光が反射して、館内全体が明るくなった印象を受けました。

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床の切断面にも被せの木を打ち付けて、見た目も自然にうつくしく仕上げてくださいました。おいおい落下防止の柵が二階部分には取り付けられます。

 

■足場解体

開館までに手を入れる場所として挙げていた屋根の補修や二階外壁面の塗装飾が完了したことを受けて、夏場から図書館の四方をぐるりと囲んでいた長さ二〜四メートルの単管パイプと、単管パイプを交差あるいは平行して緊結する場合に用いるクランプという金具を組み合わせて仮設していた足場を解体しました。

解体する手順を誤ってしまうと足場全体のバランスが崩れて図書館の建物を傷つけかねないという緊張感が漂う中、建築部隊長大和さん指揮官の下、「今日は営業も仕込みも買い出しもない、週で唯一の休日なのでお手伝いに来たよ〜!」と助っ人に元気よく名乗りを上げてくださった「ビストロ伊織」のシェフ前田さんと私の三人で声を掛け合いながら作業しました。パイプが一本、また一本とばらされていくにつれて建物周りがすっきりと、工事現場さながらだった雰囲気がなくなっていくようでした。こうした分かりやすい見た目の変化に感じられる喜びはひとしおですね。

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最初の足場を設置した昨年八月初旬。まだまだ古民家というよりも廃墟と言った方が潔いほどの外観です。

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今月中頃の外観。余談ですが、前田さんはお店にされている小屋を一からご自身で手作りされてしまったほどの腕の持ち主(大工仕事は素人らしいのですが)。旬の地場食材を使われたお料理も絶品でいらっしゃるので、ご来島の際には要チェックですよ〜!

 

■男木島図書館内初料理!

もう一つ、とっても喜ばしい出来事が先週末にありました。香川県西部に位置する荘内半島からボランティアにお越しくださったようこさんが、猪肉まんと雑穀甘酒を図書館内で調理して振舞ってくださったのです…!

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事の経緯は昨年末、ようこさんが初めて図書館のお手伝いに来てくださった時に雑談していた最中、「荘内半島では捌いた猪肉を頂き物でもらえることが多くて、この間肉まんにしてみたら簡単でおいしかったんですよ〜」と仰せられた一言に、その場に一緒にいた理事長順子さんや私が「肉まん!!食べたい!!!」とものすごい食いつきっぷりを見せると「じゃあ今度作りに来ますね」とお約束くださったのがはじまりでした。それからというもの、「寒い日の作業合間に図書館で肉まんが食べれたらどんなにほっこりするんだろうなぁ」と夢見心地に楽しみにはしていたものの、まさかこんな短期間のうちに実現してくださるとは思ってもみなかったので、図書館メンバー一同気分は最高潮に。ようこさんのあたたかな手料理と心遣いに、有り余るほどのエネルギーを頂けたのでした。このエネルギーを糧に、ゴール目前までやって来た改修作業の方も追い込みをかけて頑張っていきたいと思います。

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肉まんの皮も中につめる具もようこさんのお手製。食欲をそそられる香りが館内に立ち込めました。

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身も心もほっとして自然と笑顔に。男性陣のみならず女性陣もようこさんにがっしりと胃袋を掴まれてしまいました。

 

今週末には約四十年ぶりの大寒波が日本列島を襲来すると言われていますね。どれほどの冷え込みになるのかと想像しただけで気持ちが凍えてしまいます。各地でどのような影響が出るか分かりませんが、みなさまくれぐれもお気をつけてお過ごしくださいね。

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