少し前の事になりますが、4月11日、島根県にある曽田篤一郎文庫ギャラリーさんに行ってきました。
曽田文庫さんは、私が図書館をしたいと思った時に、日本に民間図書館というのはどんなものがあるのだろう?とネットで調べて、一番最初に知った私設図書館です。
遠いからなかなか難しいかもと思っていたのですが、機会と縁があって訪れることができてとても嬉しかったです。
その日は「未来の図書館、一緒に始めましょう@曽田文庫」というイベントもあり、たくさんの人が曽田文庫さんに集まっていました。
「未来の図書館始めませんか」という本の著者である岡本真さんと「未来を変えた島の学校」の著者の田中輝美さんのトークで始まったイベントは、とても示唆に富んだお話ばかりでした。
特に印象に残ったのは年間300という図書館を訪れている岡本さんの
「良い図書館とは決して建物は一番では無い。建築によって利用率が変わることは確かにあるが、建物は劣化する。大事なのは運営が市民みんなで行われているか。民と公の二人三脚で運営できているところは良い図書館であることが多い。」
「図書館にとって大切なのは、行政が作ったか民間が作ったかではなく、いかにその地域にとって公共性があるかどうかだと思う。」
という言葉でした。
また、後半には曽田文庫さんによる本屋などの少ない中山間地域に読書環境を作りたいという分館構想と、その分館構想に伴うクラウドファンディングをこの日公開したとの事で、その説明がありました。
分館構想の1カ所では、学校が廃校になるので子供たちの居場所としての図書館を作りたいという言葉があり、これは休校から再開校した男木島の学校と状況は反対ですが、根っこは同じ想いであると感じました。
曽田文庫さん分館構想READYFOR→「島根県山間部に、人々が集まりつながる図書館をつくりたい!」
この日の最後の感想はこちら。
曽田文庫さんでのお話「図書館のこれから」についてがたくさんでした。県外からの参加者さんも多かったけど、県内の若い人たちが多く参加されていて「図書館」という場所に関わろうとしているところにも未来を感じました。本が場所を作って、場所が人を繋げている。わくわくしますね。 #曽田文庫
— 男木島図書館 (@OgijimaLibrary) 2015, 4月 11
残念な事に、5月13日、曽田文庫の設立者であり館長でもあった米田孟弘さんが逝去されたとの報が届きました。
しかし「図書館」としては想いを継ぐスタッフがおり、分館構想も止まる事なく進んでゆくようです。これはとても素晴らしい事だと思います。
男木島図書館は、曽田文庫さんを応援しています。