先週末6月14日(日)に行いました図書館の拠点となる古民家改修レポート。前回の記事(「週末大改修!お掃除部隊編」)に続いては、男性陣により編成された建築部隊の活動をご紹介します。
この日は作業開始早々、ある事件が発生!それは…
ある図書館メンバーの体重がかかったことが契機となり1階の縁側が抜け落ち、家を支えていた柱と古たんすが今にも崩壊寸前の危機に…!「これはいかん」と、すかさずジャッキアップを行うことになりました。資材を切り出し、機械を準備して取り掛かります。
柱を入れる位置や傾きに気をつけながらしっかりと固定します。どうやら以前お手伝いに来てくださった建築士さんが突貫工事で既存の柱に打ち付けていた2本の木材が留め具の役割を果たし、上層部が落ちてくるのを防いでくれたよう。おかげさまで二次被害を無事まぬがれることができました。現場で作業に勤しんでいる図書館メンバーは建築に関してはまったくの素人のため、こうしたプロの手しごとにはただただ脱帽するばかりです。
非常にひやっとした出来事ではありましたが、この一件でやる気スイッチの入った建築部隊の作業は大躍進します…!
踏み抜いた縁側を豪快に撤去し、床下に落ちているゴミの片付けと「男木のグランドキャニオン」と呼ばれた大きな穴に土を入れ込み固める作業を済ませ、続けてコンクリートによる家の基礎打ちの型を取るのに必要な資材を手分けして切り出していきます。
グラインダーを巧みに使いこなしワイヤーメッシュの切断に挑むのは「イラストレーター兼漁師」という異色の肩書きをもつ図書館メンバーの橋本さん(写真右)。「自分の漁船を修理するときに覚えたグラインダー使いがまさかここで発揮されるとは思わんかったなぁ〜(笑)」とつぶやきながらも大活躍です。
こちらは丸ノコをいとも簡単に扱う男木出身の若手リーダー・大和さん。己の信念を貫き通すかのごとく、木資材に引いた下書き線に沿って真っすぐにカットしていきます。
寸法通りに切り出された2つの資材は組み合わせて床下に配置され、いよいよコンクリートを流し込む準備に取り掛かります。家の基礎となる要のポイントということだけあって、建築部隊もここが正念場とばかりに真剣なまなざしでメジャーや水準器を駆使しながら慎重に作業を進めていきました。
ここまでを終えたところで日も次第に落ちてきて作業は一段落。このままこの日の建築部隊の活動は終了するかと誰もが思っていたところ、「コンクリちょっと入れてみんすか(笑)」という勢いの止まらない橋本さんの一声がかかり、再度みんなのやる気スイッチに火が灯ります…!だんだん外が暗くなっていく中、なぜか奇跡的にこの家に眠っていたコンクリートミキサーを引っ張り出してきて、コンクリートを練りはじめました。
生セメント、砂利、砂、水、洗剤が混ざり合って量産されていくコンクリート。先ほど準備し終えたばかりの型に、どんどん流し込んでいきます。それに並行して濃度が一定になるように、また空気が極力入り込まないようにするために、鉄の棒を使ってサクサクとコンクリートを刺していきます。設計にもとづいて張られた黄色の線までコンクリートの層が来なくてはならないので、ひたすら延々とこの作業をくり返す図書館メンバー。最初は人生ではじめて練るコンクリートに興奮気味だった彼らにも、「型が完成したところで今日は終わるべきやったんや…」と後悔と疲れの色がだんだん見えてくるようでした。それもそのはず、ふと気がつけば時計の針は22時を指していました。
到達すべき黄色の線までまはだ半分ほどしか至らずでしたが、図書館の設計をお願いしているくもさんに電話をつなぎ、強度を確保したまま次回の作業日に基礎打ちを再開できるようなワイヤー使いの手解きを受けて、この日の作業は切り上げることに。長時間にわたった一日、建築部隊のみなさま本当にお疲れさまでした…!
先月までは片す、壊す、捨てるといったような「減らす/なくす」作業がメインでしたが、今回からはあらたに「つくる」作業へとステップアップしました。実際のものづくりもさることながら、「こんなのがあったらいいな、面白そうだな」と次々にイメージが湧いてきたり、お手伝いに来てくださったみなさんとのつながりが生まれ拡がったりと、この場所ではすでにたくさんのもの・ことがつくり出されているように感じます。8月のオープンを前にして、すでにワクワクが止まりません…!
次回の改修予定日は明日6月21日(日)です。わたしたちと「つくる」を共有する仲間にあなたもなりませんか?下記フォームより、どうぞお気軽にお問い合わせください。男木島でみなさんとお会いできる日を楽しみにしております!
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